【育成就労制度 監理支援機関の選び方】

重要なパートナー選び

2027年に本格始動する「育成就労制度」。
これまでの技能実習制度との最大の違いは、単なる“実習”ではなく、将来的な「特定技能」への移行を見据えた“人材育成”に主眼が置かれている点です。

この制度改正に伴い、従来の「監理団体」は「監理支援機関」へと名称が変更され、その役割と責任はこれまで以上に重要になります。
求められるのは企業と共に人材を育てていく戦略的パートナーです。

外国人雇用において、どの監理支援機関を選ぶかは成否を分ける最大の分岐点といえます。
そこで本記事では、経営者・人事担当者がそのまま使える実践的な視点で、選定ポイントをまとめました。


1.制度改正・コンプライアンスへの即応力はあるか?

育成就労制度では、転籍(他社への転職)要件の緩和や人権保護ルールの強化など、企業に求められる対応が大きく変わります。そのため監理支援機関には、最新の制度動向を理解し、企業側を適切にサポートできる力が不可欠です。

  • 新制度のガイドラインに基づいた具体的な運用アドバイスを提供してくれるか
  • 法改正の情報をいち早く共有し、社内規程の見直しなどを支援してくれるか
  • 外部監査などが適切に機能し、透明性の高い運営がなされているか

単に書類を整えるだけでなく、「法令を守りながら現場運用を整える力」があるかどうかが重要です。


2.「日本語教育」と「キャリア支援」の体制は万全か?

育成就労制度のゴールは、技能実習とは異なり「特定技能1号レベルの人材育成」です。
入国時講習だけで終わる支援では不十分であり、就労中の継続的な教育体制が必須となります。

  • JLPT(日本語能力試験)や特定技能評価試験の合格を見据えた学習支援があるか
  • eラーニングの提供や、対面でのフォローアップ体制が整っているか
  • 「特定技能2号(永住の可能性)」まで視野に入れた長期的なキャリア設計を提案してくれるか

働かせるだけでなく、成長させる仕組みを持っているかどうかが選定のカギになります。


3.「転籍リスク」を理解し、定着支援に動いてくれるか?

育成就労制度では、一定の条件(1~2年の就労、日本語能力など)を満たせば、本人希望による転籍が認められるようになります。今後は、外国人材から選ばれる会社づくりがより重要になるのです。

  • 転籍を防ぐための規制ではなく、「選ばれる職場づくり」の提案ができるか
  • 定期的な面談やメンタルケアを実施し、早期に課題を把握しているか
  • 日本人社員向けの異文化理解研修など、受け入れ側へのフォローがあるか

単なる管理ではなく、定着支援を本気で実行してくれる機関かどうかを見極めましょう。


4.母国(送り出し機関)とのパイプは健全か?

制度が変わっても、外国人雇用の入口である“現地での募集・選抜”の重要性は変わりません。
質の高い人材を確保できるかどうかは、送り出し機関との連携に大きく左右されます。

  • 現地送り出し機関と密に連携し、候補者の質を担保できているか
  • 不当な高額手数料や借金を労働者に負わせていないかを確認しているか
  • 母国語で対応できる相談窓口や、緊急時のサポート体制が整っているか

現地事情を正しく把握し、クリーンな運営ができている機関を選ぶことがトラブル防止につながります。


5.手数料(管理費)の根拠は明確か?

費用が安いからという理由だけで監理支援機関を選ぶのは非常に危険です。
教育やフォローアップが不十分なケースが少なくありません。

  • 管理費の内訳(訪問指導、教育支援、緊急対応など)が明確に提示されているか
  • トラブル発生時の追加費用や対応範囲が事前に説明されているか
  • 費用に見合った“定着率” “特定技能移行率”などの実績があるか

大切なのは安さではなく、「価格に見合った価値」があるかどうかです。


これからは「伴走型パートナー」を選ぶ時代

これから求められるのは、外国人材のキャリアを共に考え、企業の戦力として育て上げていく伴走型の監理支援機関です。

  • 今の監理団体のサポートに不安を感じている
  • 制度改正への対応が十分か心配
  • 本当に信頼できるパートナーを探したい

そんな方は、ぜひ本記事のポイントを活用して、現状の点検から始めてみてください。貴社にとって最適なパートナー選びが、これからの外国人雇用の成功を大きく左右します。