【技能実習制度/監理団体の許可申請】

新たに監理団体になるには?許可要件と申請手続きのポイント

新たに技能実習生の受入れを行うため、監理団体(事業協同組合等)の許可取得を検討されている皆さま。

最近、
「新しく組合を設立したが、監理団体の許可はどうやって取るのか」
「要件が細かく、どこから手を付ければよいのかわからない」
といったご相談を多くいただいています。

監理団体の許可申請は、単なる書類提出ではありません。
審査では、「技能実習生を適正に監理できる体制が整っているか」という点が厳格に確認されます。

本記事では、最新の運用を踏まえながら、新たに監理団体の許可を取得するための重要ポイントと申請手続きの流れを解説します。


1.まずは「許可区分」を決める

監理団体の許可には、次の2種類があります。
どこまで技能実習生を受け入れる予定かによって選択が変わります。

特定監理事業

・技能実習1号・2号まで監理可能
・有効期間は3年または5年

一般監理事業

・技能実習3号(最長5年)まで監理可能
・優良要件を満たす必要あり
・有効期間は5年または7年

なお、3号実習生を受け入れる予定がない場合でも、一般監理事業の許可を取得することで、受入れ人数枠が拡大されるというメリットがあります。


2.これだけは外せない重要要件チェックリスト

書類作成に入る前に、以下の要件を満たしているか必ず確認しましょう。

(1)財産的基盤(赤字・債務超過への対応)

原則として、直近2事業年度分の決算書の提出が必要です。
設立直後の場合は、設立時の貸借対照表を提出します。

特に注意が必要なのが債務超過の状態です。
原則として許可は下りませんが、次のような対応により解消見込みが明確であれば、認められる可能性があります。

・増資を行い、登記簿で確認できる状態にする
・組合費や賦課金等による解消を総会で決議し確約する


(2)監理責任者の常勤性

監理責任者は、当該団体に常勤していることが求められます。
以下の資料により、実際に常駐勤務していることを証明します。

・社会保険(健康保険・厚生年金)の加入証明
・賃金台帳
・出勤簿

形式的な配置では、審査を通過できません。


(3)事務所の構造とプライバシー対策

自宅兼事務所など、簡易的な体制では認められません。
以下の環境が必要です。

・面談スペースが確保され、外部から覗かれない構造であること
・個人情報を保管する施錠可能なキャビネットがあること
・建物入口から事務所までの動線が明確であること

これらは写真提出により確認されます。


(4)外部監査人または指定外部役員の設置

監理団体には、外部監査人を設置するか、要件を満たす指定外部役員を置く必要があります。いずれの場合も、過去3年以内に養成講習を受講していることが要件となります。


3.外国送出機関との契約における絶対禁止事項

外国の送出機関との契約において、次の行為は厳しく禁止されています。

・監理費以外の金銭(手数料、謝礼、キックバック等)を受け取ること
・実習生の失踪等を理由に、送出機関が違約金を支払う契約を結ぶこと

これらは、許可取消の対象となるだけでなく、刑事罰(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)の対象となります。契約書(協定書)には、不当な金銭の授受を行わない旨を必ず明記する必要があります。


4.申請手続きの流れと必要な費用

申請先

申請先は、団体の所在地にかかわらず
外国人技能実習機構 本部事務所(東京都港区)となります。

地方事務所では受付されません。
郵送(書留等)または持参により提出します。


手数料・税金(3段階での支払い)

支払先や方法がそれぞれ異なるため、注意が必要です。

1.申請手数料(収入印紙)
2,500円(事業所数に応じた加算あり)
申請書に収入印紙を貼付します。

2.調査手数料(銀行振込)
47,500円(事業所数に応じた加算あり)
外国人技能実習機構指定の銀行口座へ振り込み、払込証明書を提出します。
ネットバンキングの画面コピーが認められない場合があるため、振込用紙の使用が確実です。

3.登録免許税(現金納付)
15,000円
日本銀行または麹町税務署宛てに納付し、領収証書を提出します。


育成就労制度への移行について

現在、技能実習制度に代わり、育成就労制度への移行が決定しています。
これに伴い、監理団体は「監理支援機関」へと名称や役割が変更される予定です。

新制度における許可要件や手続きについては、関係省庁から正式な要項やガイドラインが公表され次第、本ブログで改めて詳しく解説する予定です。

今後の外国人材受入れにおいては、法令遵守がこれまで以上に重要となります。
確実な許可取得と将来を見据えた体制構築については、専門家への相談をおすすめします。