【特定技能1号】技能実習法施行前の技能実習修了者は令和9年4月から何が変わる?
平成29年11月1日より前の「技能実習」や、平成22年7月1日より前の「特定活動(技能実習)」を良好に修了した人が特定技能1号へ移行する場合、これまでは技能試験や日本語試験が免除されるケースがありました。
しかし、令和9年4月1日以降は、この免除がなくなり、技能試験・日本語試験の両方への合格が必須になります。
本記事では、出入国在留管理庁が2026年7月28日に公開した最新の取扱いをもとに、変更点と対象者について解説します。
目次
- 技能実習法施行前の「技能実習」等とは
- 令和9年4月から何が変わる?
- 対象になるのはどんな人か
- 事業者が確認すべきポイント
- よくある質問(FAQ)
1.技能実習法施行前の「技能実習」等とは
技能実習法施行前の技能実習等とは、平成29年11月1日に施行された「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」より前の枠組みで行われていた技能実習等のことです。
具体的には、次の2つの制度が対象になります。
- 平成29年11月1日より前の在留資格「技能実習」
技能実習法ではなく、入管法に基づく制度として運用されていた期間のもの - 平成22年7月1日より前の在留資格「特定活動(技能実習)」
「技能実習」が独立した在留資格になる前、特定活動の一類型として行われていたもの
この期間中に技能実習等を良好に修了した人が、現在、特定技能1号への移行を検討するケースが対象になります。
2.令和9年4月から何が変わる?
これまでの取扱いと、令和9年4月1日以降の取扱いを比較すると、次のとおりです。
| 区分 | 令和9年3月31日まで | 令和9年4月1日以降 |
|---|---|---|
| 技能実習2号の職種・作業と従事しようとする業務に関連性が認められる場合 | 技能試験・日本語試験のいずれも合格は求められない | 技能試験・日本語試験の両方に合格が必要 |
| 技能実習2号の職種・作業と従事しようとする業務に関連性が認められない場合 | 日本語試験は不要 | 技能試験・日本語試験の両方に合格が必要 |
つまり、これまでは技能実習2号の職種・作業と、特定技能で従事しようとする業務に関連性が認められる場合、技能試験・日本語試験のいずれも合格が求められませんでした。
しかし、令和9年4月1日以降は、技能実習を良好に修了している場合であっても、この免除はなくなります。
令和9年4月1日以降は、技能試験・日本語試験の両方に合格していることが必要になります。
3.対象になるのはどんな人か
対象になるのは、次のような人です。
- 平成29年11月1日より前に、技能実習法によらない「技能実習」として在留していた人
- 平成22年7月1日より前に、「特定活動(技能実習)」として在留していた人
- これらの技能実習等を良好に修了した人
制度創設から年数が経っているため、対象者は限られます。
しかし、長く日本で就労してきた人材を特定技能1号として再度受け入れる場合には、今回の取扱いに該当しないか確認が必要です。
4.事業者が確認すべきポイント
今回の変更にあたって、事業者は次の点を確認しておきましょう。
① 申請のタイミングを確認する
対象となる人材について、令和9年4月1日より前に在留資格認定証明書交付申請または在留資格変更許可申請を行えるかどうかによって、必要な試験の範囲が変わります。
② 試験免除の取扱いが受けられるか早めに検討する
該当する人材がいる場合は、試験免除の取扱いが受けられるうちに手続きを進めるかどうかを、早めに検討する必要があります。
③ 令和9年4月1日以降に申請する場合は試験スケジュールを確認する
令和9年4月1日以降に申請する場合は、技能試験・日本語試験の受験から合格までにかかる期間を見込んで、採用計画を立てる必要があります。
5.よくある質問(FAQ)
Q.令和9年4月1日以降に申請すると、必ず技能試験と日本語試験の両方が必要になりますか?
A.はい。
技能実習を良好に修了している場合であっても、令和9年4月1日以降の申請では、技能試験・日本語試験の両方への合格が必要になります。
Q.平成29年11月1日以降に技能実習法のもとで技能実習を修了した人も対象ですか?
A.本取扱いが対象とするのは、技能実習法施行前(平成29年11月1日より前)の「技能実習」等を修了した人です。
技能実習法のもとで技能実習を修了した人の移行要件は、別途の取扱いによります。
Q.「良好に修了」とはどのような基準で判断されますか?
A.具体的な判断基準は、個別の申請内容によって確認が必要です。
該当する可能性がある場合は、行政書士等の専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
今回の変更のポイントは、次のとおりです。
- 技能実習法施行前の「技能実習」等の修了者が対象
- 令和9年3月31日までは一部試験免除の取扱いがあった
- 令和9年4月1日以降は技能試験・日本語試験の両方への合格が必要
- 申請タイミングによって必要な試験が変わるため注意が必要
自社で受け入れを検討している人材がこの取扱いの対象になるかどうか、申請タイミングをどう組むべきかについて不安がある場合は、ぜひ一度、行政書士などの専門家にご相談ください。
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最終更新日:2026年8月10日
